退職代行 / 早見表

退職代行の金額の目安:運営形態別の平均と料金に含まれるもの

この記事のもくじ
  1. 帝国データバンクの調査で分かる金額
  2. 平均を、自分の依頼に当てはめるときの注意
  3. 料金に含まれる範囲を、項目ごとに確かめる
  4. 金額で比べる前に、運営者の立場を確かめる

退職代行にかかる金額について、公的な統計は確かめられませんでしたが、民間の調査会社である帝国データバンクが2025年10月に公表した調査があります。事業者の最低料金(正社員・税込)の平均は29,410円、弁護士法人は約44,700円、民間経営は約22,500円です。ただし、これは最低料金の平均で、実際に払う総額ではありません。この記事は、数字の読み方と、料金に含まれる範囲、追加費用の確かめ方を整理します。

帝国データバンクの調査で分かる金額

帝国データバンクの「主要『退職代行サービス』動向調査」(2025年10月24日公表)は、全国で退職代行を展開する事業者を、企業データベースや開示資料、口コミサイトなどから集めたものです。少なくとも52法人が確認されています。

早見表:運営形態別の最低料金の平均(帝国データバンク調査、2025年10月公表)
区分 最低料金の平均(正社員・税込) 事業者の割合
全体 29,410円 少なくとも52法人
弁護士法人 約44,700円 3割強
民間経営 約22,500円 約6割
労働組合など 調査に記載なし 調査に件数の記載なし

弁護士法人と民間経営の差は、平均でおよそ2倍です。調査は、各社の最低料金(着手金などを含む)を対象にしています。この数字から、次のことが読み取れます。

  • 弁護士法人は、民間経営より最低料金の平均が高い
  • 調査自体が、退職意向を電話で伝えるだけの簡素なサービスから、有給休暇の取得交渉や貸与品の返却を付帯サービスとしてオプションにするものまで様々だと説明している。含まれる範囲がそろっていないため、平均の差を「同じ作業の値段の差」とは読めない
  • オプションの有無で料金が変わるため、単純に比べにくい

調査の数字は、年と調査主体を添えて読みます。料金は事業者が変更するので、申込み前には、公式サイトの最新の料金表を開いて金額を確かめます。

平均を、自分の依頼に当てはめるときの注意

平均は「最低料金」の平均です。自分が払う金額は、次の要素で上下します。

  1. 運営形態:弁護士法人は交渉まで含められる分、民間経営より最低料金の平均が高い。ただし、どこまでが料金に入るかは契約ごとに違う
  2. 雇用形態:正社員向けの料金を調べた調査なので、アルバイト・パート・契約社員・公務員は別の料金表の場合がある
  3. 含まれる作業:有給の交渉、貸与品の返却対応、退職届の送付などが基本料金か別料金か
  4. 追加費用:会社が応じなかった場合や、書類が届かなかった場合に追加で請求されるか
  5. 支払い方法:後払い、分割払いの手数料の有無

会社との条件のやり取りが要る人(有給の消化や未払い賃金の請求など)は、意思の通知だけの最低料金を基準にすると見誤ります。条件のやり取りが要るかどうかは、退職代行で交渉が必要になるのはどんなとき?有給・未払い賃金・退職日で見分けられます。民間企業の退職代行は、弁護士法第72条との関係で、会社と条件を交渉する立場にありません。この点は料金の安さとは別の話として押さえておきます。

料金に含まれる範囲を、項目ごとに確かめる

申込み前に、運営者の料金表・利用規約・見積書で、次の表の項目を埋めてみます。空欄が残る項目は、運営者に文面で質問します。

確かめる項目 書かれていてほしいこと
基本料金 税込の金額、正社員以外の区分があるか
含まれる作業 退職の意思の通知/退職届の受け取り/貸与品の返却連絡など
交渉の有無 有給・未払い賃金・退職日の交渉が含まれるか。含まれるなら誰が行うか
組合費・加入費(組合運営) 金額と、退職後の扱い
弁護士費用(弁護士運営) 着手金・報酬金・実費・日当が項目ごとに書かれているか
追加費用 発生する条件と金額
返金の条件 どの場合に何%か。退職が成立しなかったときの扱い
支払い時期 先払い・後払い・分割。手数料

弁護士の費用は、事務所ごとに項目と金額が違いうるため、見積書と委任契約書で一つずつ確かめます。弁護士運営の退職代行の費用は弁護士の退職代行の費用:基本料金と成功報酬・追加費用の確かめ方で、追加費用の聞き方は退職代行の追加料金チェック:申込み前に聞く8つの質問で扱っています。

「通常○円が○円に」という表示の読み方

料金表に「通常価格」と「割引価格」が並んでいたり、「今だけ」と書かれていたりすることがあります。消費者庁の価格表示ガイドラインは、比較に使う価格が実際と異なる場合や、適用条件の違うものを比べている場合に、実際は安くないのに安い印象を与えるとして、不当表示のおそれがあるとしています。次の3点を確かめます。

  • 「通常価格」が、同じサービスを最近相当の期間にわたって実際に売っていた価格か(ガイドラインの考え方)
  • 価格が適用される範囲(含まれる作業)と、適用される人の条件(雇用形態、期間)が正確に書かれているか
  • 割引後の金額に、オプションや追加費用が含まれているか

金額で比べる前に、運営者の立場を確かめる

金額の差の背景には、運営形態の違いがあります。同じ「退職代行」でも、弁護士法人は法律事務を扱える立場にあり、民間企業は意思を伝える範囲にとどまります。この違いを知らずに金額だけで比べると、対応範囲の足りない契約を選んでしまうおそれがあります。運営形態の比較は退職代行の弁護士・労働組合・民間企業の違い:交渉できる範囲を比較にあります。

金額の安さを重視する場合の注意は、安い退職代行を選ぶときの注意:料金の差に表れる対応範囲の違いで扱っています。申込み前のその他の注意点は退職代行にできないこと:運営形態別の限界と、使う前に確かめる注意点にまとめています。

会社と条件のやり取りが要りそうな人は、選択肢の一つに弁護士運営の退職代行があります。見積書で項目を確かめて比べてください。

よくある質問

Q. 退職代行の相場は、結局いくらですか?

帝国データバンクが2025年10月に公表した調査では、事業者の最低料金(正社員・税込)の平均は29,410円でした。運営形態別では、弁護士法人が約44,700円、民間経営が約22,500円です。最低料金の平均なので、オプションや追加費用を含めた総額とは別に考えます。

Q. 労働組合運営の退職代行の金額は分かりますか?

帝国データバンクの調査には、労働組合など(法人として特定できたもの)の料金の記載がありませんでした。組合型は、料金とは別に組合費や加入費がかかる場合があるので、公式の料金表で内訳を確かめます。

Q. 見積もりの金額は、会社が応じなくても変わりませんか?

契約によって違います。会社が退職を認めない、退職日が決まらないといった場合に追加の費用や別の契約が必要になるかどうかは、利用規約と見積書で確かめます。申込み前に、その場合の扱いを文面で聞いておきます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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