パワハラ相談の伝え方:窓口で話す順番と口頭で使える例文
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パワハラ相談の伝え方は、**「何を相談したいか」→「いちばん重い出来事」→「いつから・どのくらい」→「影響」→「望むこと」**の順で話すと、短い時間でも担当者に要点が残ります。全部を口で説明しようとせず、細かい日付や回数はメモに任せてかまいません。この記事では、その順番どおりに声に出せる例文と、緊張して言葉が出ないときのメモの渡し方を紹介します。
パワハラ相談の伝え方:話す順番は「要件→出来事→経緯→影響→希望」
相談の場では、担当者は最初の数分で「何の相談か」「急ぐ必要があるか」をつかもうとします。そこで、経緯を最初から順に話すのではなく、用件を先に言い、そのあと一番重い出来事を1つだけ話します。時間の流れに沿った細かい説明は、後半か書面に回します。
| 順 | 話すこと | 目安の長さ | ねらい |
|---|---|---|---|
| 1 | 用件(何の相談で、今日どうしたいか) | 1〜2文 | 担当者が聞き方を決められる |
| 2 | いちばん重い出来事 | 3〜4文 | 言われた言葉・された行為を具体的に伝える |
| 3 | いつから・どのくらい続いているか | 1〜2文 | 一度きりか、繰り返しかが分かる |
| 4 | 仕事や体への影響 | 1〜2文 | 急ぐ必要があるかの判断材料になる |
| 5 | 望むこと・今日聞きたいこと | 1〜2文 | 次の一手を一緒に考えてもらえる |
1から5まで口で話して、おおむね3〜5分です。残りの時間は担当者からの質問に答える時間になります。何を準備して持っていくかは、前の記事パワハラ相談の準備チェックリスト:持っていく記録と伝える5項目でまとめているので、この記事では「声に出す言い方」に絞ります。
口頭でそのまま使える例文(最初のひと言から締めまで)
以下は、上の順番に沿った言い方の例です。○○の部分を自分の状況に置き換えて、一度声に出して読んでおくと、当日に言葉が詰まりにくくなります。
1 用件を言う
例文:「上司の○○さんからの言動について相談したくて来ました。今日は、どこに何を頼めるのかを知りたいです。」
「相談するかどうか迷っている段階」なら、そのまま伝えて大丈夫です。
例文:「まだ会社に正式に申し出るかは決めていません。まずは話を聞いてもらって、どういう手があるかを知りたいです。」
2 いちばん重い出来事を1つ話す
例文:「先月の15日の朝礼で、○○さんに全員の前で『給料泥棒』と言われました。そのあと席に戻ってからも、聞こえる声で同じことを2回言われました。」
ポイントは、「ひどいことを言われた」とまとめずに、言われた言葉をそのまま口にすることです。言いにくい言葉でも、担当者にとっては判断の材料になります。
3 いつから・どのくらいか
例文:「こういうことは今年の4月に配属されてから続いていて、多いときは週に2〜3回あります。日付はメモにまとめてきました。」
4 影響
例文:「朝、会社に向かう電車で動悸がするようになり、9月から心療内科に通っています。会議で発言ができなくなりました。」
5 望むこと
例文:「まずは、○○さんと一対一になる場面を減らしてもらえないかを相談したいです。調べてもらうかどうかは、話を聞いてから決めたいです。」
締め:次の連絡を決めておく
例文:「今日お話しした内容は、このあと誰に、どこまで伝わりますか。次はいつ、どの方法で連絡をいただけますか。」
締めのひと言は忘れやすいのですが、聞いておくと「相談したのに何も連絡がない」という状態を防げます。相談後に要点をメールで送る方法は会社にパワハラを相談するメールの書き方:件名から結びまでの例文で扱っています。
窓口の種類で変えるところ(社内面談・労働局・電話)
話す順番は同じでも、相手によって最初に添える情報が変わります。
| 相談先 | 最初に添えること | 例文 |
|---|---|---|
| 社内の相談窓口・人事 | 相手の部署と、自分との関係 | 「同じ営業2課の課長で、私の評価者です」 |
| 都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)、総合労働相談コーナー | 会社の規模の目安と、社内で相談したかどうか | 「社員は50人ほどで、社内の窓口にはまだ相談していません」 |
| 電話相談 | 名前を言うかどうか、話せる時間 | 「名前は伏せて相談したいです。15分ほど話せます」 |
厚生労働省は、労働局の雇用環境・均等部(室)や総合労働相談コーナーでの相談について、匿名でもよく、プライバシーは守られると案内しています。名前を言うかどうかは、最初に自分から伝えておくと担当者も配慮しやすくなります。社内の人事に話すときの面談の進め方はパワハラを人事に相談する方法:面談で伝える順番と動かないときの次、窓口ごとの連絡先はパワハラの相談窓口一覧:電話番号・受付時間・できることの早見表を見てください。
電話は相手の表情が見えないぶん、話が長くなりがちです。1の用件と5の望むことを、受話器を取る前にメモの一番上に書いておきます。
緊張して話せないときのメモの渡し方
人前で話すのが苦手な人や、思い出すと涙が出てしまう人は、話す代わりにメモを渡すやり方があります。口頭で全部伝えられなくても、相談は成り立ちます。
| 欄 | 書くこと | 書き方のコツ |
|---|---|---|
| 一番上 | 今日の相談の用件(1行) | 「上司○○さんの言動について。まず話を聞いてほしい」 |
| 出来事 | 重いものから3件まで | 日付・場所・言われた言葉をそのまま |
| 期間と頻度 | いつから、週に何回くらい | 数字で書く |
| 影響 | 体調・通院・仕事の変化 | 病名を書くかは自分で決める |
| 望むこと | 2つまで | 「一対一の場をなくしたい」など具体的に |
| 一番下 | 聞きたいこと | 「誰に伝わるか」「次の連絡はいつか」 |
渡すときは、次のように言います。
例文:「緊張してうまく話せないので、伝えたいことを紙にまとめてきました。先に読んでいただいてもいいですか。」
読んでもらっている間は、黙って待ってかまいません。担当者が質問してきたら、その部分だけ口で答えます。メモは自分用の控えを1部残し、渡したものと同じ内容であることが分かるようにしておきます。出来事が多く、1枚に収まらないときは、別に時系列の表を添えます。作り方は次の記事パワハラの時系列表の作り方:相談や申立てで使える経緯書の書き方で説明します。
うまく伝わらないと感じたときの言い直しと聞き返し
相談の途中で、担当者の受け止めが自分の意図とずれていると感じることがあります。そのときは、その場で言い直してかまいません。
- 軽く受け取られたと感じたとき
例文:「言い方が足りなかったかもしれません。一度きりではなく、半年ほど続いていることを相談したいんです。」
- 「指導の範囲では」と言われたとき
例文:「仕事の指示そのものに不満があるのではなく、皆の前で人格を否定する言葉を言われることがつらいんです。」
- 話がそれたとき
例文:「すみません、今日いちばん相談したいのは、○○さんと二人きりになる場面のことです。」
- 専門用語や手続の説明が分からないとき
例文:「その手続をすると、会社には何が伝わるのか、もう一度教えてもらえますか。」
厚生労働省の指針は、パワハラに当たるかどうかは個別の事情を総合的に考慮して判断されるとしています。そのため、相談の場で担当者がすぐに結論を言わないのは自然なことです。結論を急がせるより、「何を確かめれば判断できるのか」「次に私がすることは何か」を聞いて帰るほうが、次の一歩につながります。
相談のあと、窓口ごとに何が起こるのかはパワハラを相談したらどうなる?窓口ごとのその後の流れを比較で、面談の内容を録音やメモで残す方法はパワハラ相談の場を録音してもいい?窓口・面談での記録の残し方で整理しています。
よくある質問
Q. パワハラかどうか自信がないまま相談に行ってもいいですか?
かまいません。厚生労働省の指針は、会社の相談窓口に対して、パワハラに当たるか微妙な場合でも広く相談に対応するよう求めています。話すときは「パワハラだと思う」と結論から入るより、「こういうことがあり、どう考えればよいか相談したい」と出来事から入ると、担当者も整理しやすくなります。
Q. 話している途中で泣いてしまったら、どうすればいいですか?
「少し待ってください」と言って、間を取ってかまいません。指針は、相談を受ける担当者が相談者の心身の状況や受け止めに配慮することを重要としています。続けられないときは、用意したメモを渡して「ここに書いてあります」と伝えれば、話の続きは担当者が読んで補えます。
出典・参考にした公的な情報
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。