退職代行の手順:相談から退職完了までの7ステップと準備
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退職代行を使う流れは、相談→契約→支払い→会社への連絡→書類→返却物→完了の7ステップです。事業者が会社に連絡をする段階が全体の中心ですが、その前後に自分でする作業が複数あります。ここでは、各ステップで事業者がすることと自分がすることを分けて示します。運営形態(弁護士・労働組合・民間企業)の違いが出るのは、主に「会社への連絡」の段階です。
7ステップの全体像
| ステップ | 事業者がすること | 自分がすること |
|---|---|---|
| 1 相談 | 状況を聞き、対応できる範囲を説明 | 退職の希望日、有給の残り、請求したいお金の有無を伝える |
| 2 契約 | 契約書・料金の説明 | 運営者、料金の内訳、返金・解約の条件を書面で確かめて署名 |
| 3 支払い | 振込の案内 | 期限までに支払う(後払いの場合は条件を確認) |
| 4 会社への連絡 | 退職の意思を会社へ伝える | 会社の連絡先、就業規則、雇用契約書などの資料を渡す |
| 5 書類 | 退職後の書類の請求を取り次ぐ(契約による) | 離職票、源泉徴収票などの受け取り先を指定 |
| 6 返却物 | 返却・受け取りの段取りを案内 | 貸与品の返却と私物の受け取りを手配 |
| 7 完了 | 完了の連絡 | 役所の手続きと次の準備に進む |
ステップ1〜3:相談・契約・支払い
1 相談。 最初の相談は無料としている事業者も多いですが、無料なのは相談までで、依頼は有料というのが一般的です。聞かれる内容に備えて、次の情報を手元にそろえておきます。
- 会社名、所属、直属の上司の名前
- 雇用形態(正社員、契約社員、パートなど)と契約期間の有無
- 希望する退職日と、有給休暇の残り日数
- 未払いの給与や残業代があるか
- 貸与品(制服、社員証、パソコン、鍵)と、会社に置いたままの私物
- 会社から連絡を受けたくない時間帯や手段
2 契約。 ここで確かめることが最も大切です。運営者の名称が法律事務所・弁護士法人か、株式会社か、労働組合かを見ます。弁護士法第74条は、弁護士でない者が弁護士や法律事務所を名乗ることを禁じています。料金に含まれる範囲は退職代行の追加料金チェック:申込み前に聞く8つの質問の質問で、弁護士に頼む場合の費用の見方は弁護士の退職代行の費用:基本料金と成功報酬・追加費用の確かめ方で確かめられます。
3 支払い。 前払いが多いですが、後払いの形もあります。条件の見方は退職代行の後払いとは?お金がないときに先に確かめる支払い条件にまとめました。
ステップ4:会社への連絡で、運営形態によって違うこと
会社への連絡で、事業者がどこまでできるかは、運営形態で違います。
| 運営形態 | 会社への連絡でできること |
|---|---|
| 弁護士・弁護士法人 | 退職の通知に加え、有給や退職日、未払い賃金などの条件のやり取りを契約の範囲で担える |
| 労働組合 | 組合員として加入し、組合が労働組合法第6条の交渉権限で会社と交渉する |
| 民間企業 | 本人の退職の意思を伝える役割。条件の交渉は、弁護士法第72条(弁護士でない者の法律事務の制限)との関係で扱えない範囲がある |
細かい違いは退職代行とは?弁護士・労働組合・民間の違いと使う前の確認点で、交渉が要る場面の見分け方は退職代行の弁護士・労働組合・民間企業の違い:交渉できる範囲を比較で確認できます。
連絡のあと、会社がどう反応するかは会社しだいです。会社から本人の携帯や自宅へ連絡が来た場合の対応は、事前に事業者へ「出てよいか、出ないでよいか」を聞いておきます。退職日は、期間の定めのない雇用なら、民法第627条1項により申入れから2週間で雇用が終わります。「即日」という言葉の意味は退職代行で即日退職できる?「即日」の意味と2週間の関係で解説しています。
連絡のあとの過ごし方と、控えておく記録
事業者が会社に連絡をしてから退職日までの間、本人がしておくことは多くありません。それでも、次の3点を決めておくと、会社とのやり取りで慌てません。
- 会社からの連絡の受け方:電話に出るか、メッセージだけ確認するか。事業者の指示に合わせ、出る場合は「退職の件は〇〇(事業者名)を通してお願いします」とだけ伝える。
- やり取りの記録:日時、相手、内容をメモし、メールやメッセージは消さずに保存する。のちの書類や賃金の確認で役に立つ。
- 出社しない期間の扱い:有給を充てるのか、欠勤になるのかを事業者に確かめ、会社に伝わっている内容と合わせる。
この3つのうち、出社しない期間の扱いは給与に直結します。有給が残っていなければ欠勤の扱いになることがあり、その場合の考え方は退職代行の後の2週間は欠勤になる?有給がないときの扱いで整理しています。
ステップ5〜7:書類・返却物・完了
5 書類。 退職後に会社から受け取る主な書類は、離職票、源泉徴収票、雇用保険被保険者証などです。労働基準法第22条は、退職した労働者が請求した場合に、使用期間、業務の種類、地位、賃金、退職の事由について証明書を遅滞なく交付する義務を使用者に課しています。離職票は雇用保険の手続きの書類で、退職証明書とは別です。会社が出さないときは、住所を管轄するハローワークに相談できます。
6 返却物。 制服や社員証、パソコンなどの返却は、本人から会社へ郵送する形が一般的です。追跡できる配送方法を使い、送った品目のリストと控えを残します。私物は会社に送り返してもらう依頼をします。くわしい方法は退職時の貸与品の返却と私物の受け取り:会わずに済ませる方法にあります。最後の給与の受け取りは、労働基準法第23条により、退職した労働者の請求があれば7日以内に賃金を支払う義務が使用者にあります。第24条は、賃金を全額支払うことを原則としています。退職金は、就業規則などで定めた支払日によります。
7 完了。 退職日を過ぎたら、健康保険と年金の切り替え、雇用保険の手続きに進みます。何をいつまでにするかは退職手続きのチェックリスト:会社から受け取る書類と役所の手続きの一覧で確かめます。
選択肢の一つとして使うときの確認点
退職代行は、自分で伝えるのが難しいときの選択肢の一つで、自分で伝える方法と比べて選ぶこともできます。判断の材料は退職は自分で伝えるか退職代行を使うか:費用・手間・リスクの比較にあります。弁護士運営・労働組合運営のサービスを検討するときは、申込み前に次の点を確かめます。
よくある質問
Q. 退職代行を頼んだあと、自分で会社に連絡する必要はありますか?
連絡の窓口は、契約した事業者に移すのが基本です。ただし、会社から本人宛てに連絡が来ることはあり、その場合の対応は事業者に事前に聞いておきます。返却物の送付や書類の受け取りなど、本人がする作業も残ります。
Q. 申込みから退職の完了までは、どのくらいかかりますか?
会社への連絡の時期は契約の内容で決まり、退職日は契約の種類と有給の残りで変わります。期間の定めのない雇用なら、民法第627条1項により、申入れから2週間で雇用が終わります。
出典・参考にした公的な情報
- 民法 第627条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 労働基準法 第22条・第23条・第24条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 弁護士法 第72条・第74条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 労働組合法 第6条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 雇用保険手続きのご案内(離職票・求職申込み)(ハローワーク(厚生労働省))
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。