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退職手続きのチェックリスト:会社から受け取る書類と役所の手続き

この記事のもくじ
  1. 辞める前に済ませておくこと
  2. 会社から受け取る書類の一覧
  3. 退職後に役所へ出す手続きの期限
  4. 病気や療養中の人と、失業保険を受ける人の追加手続き
  5. 手続きの確認リスト

退職の手続きは、会社から受け取る書類と、自分で役所に出す手続きの2種類に分かれます。期限が短いものは、退職日の翌日から14日以内の国民健康保険と国民年金、20日以内の任意継続です。この記事では、時系列のチェックリストと、書類を頼むメールの文例を示します。パワハラで辞める人は、離職票の離職理由の欄を辞める前に確かめるところから始めます。

辞める前に済ませておくこと

退職日が決まったら、在職中のうちに確かめておくと、後で連絡を取らずに済むものがあります。

  • 就業規則の退職に関する定め(申出の時期、退職金、貸与品の扱い)を読む。退職金の規程の確かめ方は退職金がもらえない・減ると言われたらにあります。
  • 雇用保険被保険者証の有無を確認する。ハローワークの案内も、できれば在職中に被保険者証の有無と、離職証明書の離職理由の記載を確認するよう呼びかけています。
  • 離職票を希望すると、会社に伝える。 雇用保険法施行規則第7条は、離職票の交付を希望しない人は離職証明書を添えないことができると定めています(離職日に59歳以上の人を除く)。失業保険を受けるつもりなら、希望すると伝えます。
  • 連絡先を決める。 退職後の書類の送り先(自宅の住所)と、連絡に使うメールアドレスを人事に伝える。
  • 私物と貸与品を整理する。 返却の手順は退職時の貸与品の返却と私物の受け取り:会わずに済ませる方法にあります。
  • パワハラの記録を手元に残す。 会社の端末にしかない記録は、退職後に取り出せなくなります。

会社から受け取る書類の一覧

会社から受け取る書類と、使う場面
書類 使う場面 会社の側の期限・根拠
離職票(-1・-2) ハローワークで失業保険の手続きをする 会社は資格喪失の翌日から10日以内に、離職証明書を添えて届け出る(雇用保険法施行規則第7条)。離職票は後から自宅に届く
雇用保険被保険者証 転職先での手続き、ハローワークでの手続き 在職中に有無を確認する
源泉徴収票 転職先の年末調整、確定申告 退職した日以後1か月以内に会社が交付する(所得税法第226条)
健康保険の資格喪失証明書 国民健康保険に加入するとき(求められる場合) 日本年金機構が案内する書類。加入する市区町村の案内で必要かを確かめる
退職証明書 転職先に求められたとき、資格喪失日を示す書類が手続きで求められたとき 請求した場合、会社は遅滞なく交付する(労働基準法第22条)
年金の基礎年金番号が分かる書類 国民年金の加入手続き 基礎年金番号通知書、マイナンバーカードなど

退職証明書には、労働者が請求しない事項を書いてはならないとされています(労働基準法第22条)。退職理由を書かない証明書を頼みたいときは、「退職の事由は記載しないでください」と書き添えます。書き方は退職証明書の請求方法:労基法22条で会社に求められる内容と文例で扱っています。

書類を頼むときのメールの例です。

書類を頼むメールの例:「人事部〇〇様 〇月〇日付で退職いたします〇〇です。次の書類を、下記の住所宛てにご郵送ください。①離職票(-1・-2)、②源泉徴収票、③雇用保険被保険者証(会社でお預かりの場合)、④健康保険の資格喪失証明書(必要な場合)。〇月〇日までに届くと、役所の手続きに間に合うため助かります。送付先:〒〇〇〇-〇〇〇〇 〇〇県〇〇市〇〇」

離職票が届いたら、離職理由の欄が事実と合っているかを見てください。パワハラや退職勧奨が理由で辞めたのに、「自己都合」と書かれている場合に、ハローワークでどう扱われるかはパワハラで退職したときの失業保険:特定受給資格者になる場合と確かめ方で整理しています。

退職後に役所へ出す手続きの期限

退職後の手続きの期限早見
手続き 行き先 期限の目安
国民健康保険への加入 住所地の市区町村 退職日の翌日から14日以内(各市区町村の案内で確かめる)
協会けんぽの任意継続 協会けんぽの都道府県支部 資格喪失日(退職日の翌日)から20日以内。退職日までの被保険者期間が継続して2か月以上あることが条件
国民年金への切り替え 住所地の市区町村 退職日の翌日から14日以内
家族の健康保険の被扶養者になる 家族の会社・健康保険組合 加入先の案内で確かめる
失業保険の求職申込み 住居地を管轄するハローワーク 離職票が届いたらできるだけ早く。病気などで働けないときは受給期間の延長
住民税 市区町村 納付書が届く。会社の給与から引かれていた分の扱いは退職時期で変わる

健康保険は、協会けんぽの任意継続・国民健康保険・家族の健康保険の被扶養者の3つから選ぶのが協会けんぽの案内です。任意継続の保険料は、事業主負担分も含めて本人が払うため、在職時の約2倍になると協会けんぽは説明しています(上限があり、都道府県によっては2倍にならない場合もあります)。選び方は退職後の健康保険の選び方:任意継続・国民健康保険・家族の扶養にまとめています。

年金は、退職後に厚生年金保険の適用事業所へ再就職しない20歳以上60歳未満の人が、国民年金に加入する手続きをします。保険料が払えないときの免除・猶予や、住民税の払い方は退職後の年金・住民税の手続き:辞めた月で変わる払い方で扱っています。

住民税は、前年の所得に対して課税されるため、退職後に収入が減っても翌年度の納付が続きます。6月1日から12月31日までに退職して本人が申し出た場合などに、残りの月割額を給与や退職手当から一括で徴収する取扱いがあります(地方税法第321条の5第2項)。1月1日から4月30日までに退職した場合は、本人の申出がなくても一括で徴収されるのが原則です。金額や納め方は、お住まいの市区町村で確かめます。

病気や療養中の人と、失業保険を受ける人の追加手続き

退職時にすぐ働けない状態の人は、順番に注意が必要です。傷病手当金を受けている人、または受けられる状態の人は、退職後も継続して受けられる場合があります。退職日に出勤するかどうかが判断に関わることがあるので、辞める前に加入先の健康保険に確かめてください。詳しくは休職から退職後も傷病手当金を受け取る条件:辞める前の確認です。

失業保険を受けるには、就職する意思と能力があることが前提です。病気やけがですぐ働けないときは、基本手当ではなく受給期間の延長を先に考えます。延長の流れはすぐ働けないときの失業保険:受給期間延長の手続きと期限にあります。働ける状態の人は、離職票を持ってハローワークへ行く流れを失業保険の手続きの流れ:ハローワークでの求職申込みから受給までで確認できます。

公務員や自衛官は、辞職の承認や加入する保険、手続きの窓口が民間と異なる場合があります。公務員がパワハラで退職するとき:辞職願の出し方と承認の流れと、自衛隊を辞めたい:自衛官は辞められる?退職の承認と退職代行の扱いを参照してください。

手続きの確認リスト

最後に、全体をチェックリストにします。上から順に済ませていきます。

  • 離職票(-1・-2)が届いた。離職理由の欄を確認した。
  • 源泉徴収票が届いた(退職日から1か月を過ぎても届かなければ人事に再度依頼)。
  • 健康保険を選び、期限内に手続きした(国保14日以内、任意継続20日以内)。
  • 国民年金の切り替えをした(14日以内)。払えないときは免除・猶予を窓口で聞いた。
  • ハローワークで求職申込みをした、または受給期間の延長を申請した。
  • 住民税の納付書が届いた。納め方を確認した。
  • 貸与品と私物のやり取りの記録を保管している。
  • 傷病手当金を受けている人は、継続給付の要件を加入先に確かめた。

手続きの書類が増えて気持ちが追いつかないときは、1日に1つだけ進めれば足ります。期限が短い国保と年金の2つを最初にしてください。

よくある質問

Q. 転職先がすぐ決まっている場合も、役所の手続きは必要ですか?

退職後に厚生年金保険の適用事業所へ再就職する場合は、日本年金機構の案内では、引き続き厚生年金保険に加入します。健康保険も新しい会社で加入するので、国民健康保険や国民年金への切り替えは通常は不要です。ただし、入社日までに空白の期間があるときは、その期間の扱いを市区町村と加入先に確かめてください。

Q. 会社が書類をなかなか出してくれないときは、どうしたらいいですか?

まず、メールで書類の名前と送付先を書いて頼み、日付の控えを残します。離職票が届かない場合は、ハローワークの案内では、住居地を管轄するハローワークに問い合わせることになっています。離職票が届かないときの具体的な流れは、別の記事で扱っています。

Q. 公務員の退職手続きも、この一覧と同じですか?

公務員は、辞職の承認や加入する保険、手続きの窓口が民間の会社員と異なる場合があります。この記事は民間の会社員を想定した一覧です。公務員の辞職の流れは、別の記事で扱っています。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

パワハラで退職したときの失業保険:特定受給資格者になる場合と確かめ方

退職後の健康保険の選び方:任意継続・国民健康保険・家族の扶養

退職後の年金・住民税の手続き:辞めた月で変わる払い方

失業保険の手続きの流れ:ハローワークでの求職申込みから受給まで