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休職中に退職勧奨を受けたら:療養中に急いで決めないための対応

この記事のもくじ
  1. 休職中の退職勧奨:まず押さえる4つのこと
  2. その場と書面での伝え方:文例
  3. 辞める前に確かめる3つの制度
  4. 休職期間満了との違い:就業規則を読む
  5. 相談先:一人で決めないために

休職中に退職を勧められても、応じる義務はなく、療養中に急いで決める必要もありません。 退職勧奨は会社からのお願いなので、断ることも、返事を待ってもらうこともできます。眠れない、気持ちが限界に近いときは、先に仕事がつらい・限界のときの相談先:電話・LINEの窓口と受付時間を開いてください。決める前に確かめたいのは、傷病手当金が退職後も続くか、労災に当たる可能性はないか、辞めた後の失業保険はどうなるか、の3点です。この記事では、その場での伝え方と、辞める前の確認事項、相談先を順に整理します。

休職中の退職勧奨:まず押さえる4つのこと

休職中は、体調が不安定な中で会社から連絡を受けるため、冷静に判断しにくい時期です。次の4点を先に頭に入れておくと、返事を保留する根拠が持てます。

  1. 応じる義務はない:勧奨に応じなければ、退職は成立しません。
  2. その場で署名しない:合意書や退職届は、持ち帰って内容を確かめられます。
  3. 決める前に3つの制度を確かめる:傷病手当金、労災、失業保険の受給期間延長(後述)。
  4. 主治医の意見を聞く:療養に専念できる状態か、退職の話し合いに耐えられる状態かを医師に相談します。

厚生労働省のQ&Aは、退職勧奨への同意について、決定権限のある人に届く前なら撤回できる可能性があること、詐欺・強迫・錯誤があれば取り消せる可能性があることを示しています。ただし撤回を前提に動くのは負担が大きいので、最初から保留にするほうが無理がありません。

その場と書面での伝え方:文例

連絡が電話や面談で来たときは、その場で結論を出さず、次の内容を伝えます。対面や電話が負担なら、メールで返信する旨を伝えて切り上げます。

電話・面談での一言:「療養中ですので、この場では判断できません。ご提案の内容を書面かメールでお送りください。主治医と相談してお返事します。」

書面で返事をするときは、次のように、求める内容を具体的に書きます。

文例(メール):「○月○日にいただいた退職のご提案について、現在は療養中のため、お返事をお待ちいただきたく存じます。検討のため、①退職日、②離職票に記載される離職理由、③傷病手当金の手続きの扱い、④退職条件(解決金などがあれば金額と支払日)を、書面でお示しください。お返事は主治医に相談のうえ、○月○日までにいたします。」

連絡の回数や時間帯がつらいときは、連絡手段をメールに絞りたい旨と、連絡可能な時間帯を伝えます。会社の連絡が頻繁で負担なら「休職中の会社の対応がつらいとき」で対応を整理しています。

辞める前に確かめる3つの制度

休職中の退職は、収入に直結する制度の扱いが変わります。決める前に、次の3つを確認します。

制度 確かめること 窓口
傷病手当金(健康保険) 退職後も続くか。継続給付は、資格喪失日の前日まで引き続き1年以上の被保険者で、その前日に受給中または受けられる状態であることが要件。支給期間は通算1年6か月 加入先の健康保険(協会けんぽ・健保組合)。手順は「休職から退職後も傷病手当金を受け取る条件」
労災保険 休職の原因が仕事(パワハラなど)にある場合、業務上の疾病として請求する道がある。業務上の療養のための休業期間とその後30日間は、労働基準法19条で解雇が制限される。例外に、療養開始後3年を経過しても治らない場合の打切補償がある 労働基準監督署。精神障害の認定の仕組みは「パワハラによる精神障害の労災認定」
失業保険(基本手当) 退職後も働けない状態なら、受給期間の延長を申請できる。延長は最長3年、本来の受給期間と合わせて最大4年。勧奨による離職は特定受給資格者の範囲に入る ハローワーク。手順は「すぐ働けないときの失業保険」

労災と傷病手当金は、業務上か業務外かで制度が分かれます。パワハラが原因の疾病は労災を申請する道があり、労災が認められれば傷病手当金の対象外になります。労災の判断が出るまでの扱いは、加入先の保険者に確かめます。「労災になる」と決めつけず、申請できるかを窓口で確かめる、という順番にします。

傷病手当金には、退職日に出勤したり、労務可能な状態と判断されたりすると、継続給付の要件を欠くおそれがあるという点があります。挨拶のための出社などは、退職日の前に加入先へ確認しておきます。

休職期間満了との違い:就業規則を読む

会社が「休職期間が終わるから」と退職を持ちかけてくる場合は、勧奨なのか、就業規則に基づく手続きなのかを分けて確認します。

  • 就業規則に「休職期間満了までに復職できないときは退職とする」といった定めがある場合、その定めに沿った手続きかどうかを見る
  • 期間が残っているのに退職を求められているなら、規則上の手続きではなく、勧奨の可能性が高い
  • 復職の申し出をするときは、主治医の診断書を添えて就労の意思を伝える。会社が産業医や指定医の受診を求めたら、応じるのが望ましく、就業規則に定めがあれば従わざるを得ない可能性が高い(厚生労働省のQ&Aが説明)。受診先や費用の扱いは規程で確かめる

休職期間満了による退職の扱いは「休職中に解雇される?」で扱っています。

相談先:一人で決めないために

会社とのやりとりが負担なら、第三者に間に入ってもらえる窓口があります。

  • 総合労働相談コーナー(都道府県労働局):退職勧奨や休職中の扱いを相談できる。番号と受付時間は「パワハラの相談窓口一覧」
  • 弁護士:合意書の内容、解決金、労災との関係を法律の面から確認してもらえる。法テラスの案内は「法テラスの使い方」
  • 主治医・産業医:療養の見通しと、退職の話し合いに耐えられる状態かを確認する

退職勧奨の基本は「退職勧奨をされたら」にまとめてあります。返事を保留している間も、会社とのやりとりは日付ごとに記録しておくと、後で窓口に説明しやすくなります。

比較表:休職中の退職勧奨で、先に確かめること
順 確かめること 先に聞く相手
1 療養を続けられる状態か、話し合いに耐えられるか 主治医
2 傷病手当金の継続給付の要件 加入先の健康保険
3 休職の原因が仕事にある場合の労災の可否 労働基準監督署
4 退職後に働けない場合の受給期間延長 ハローワーク

よくある質問

Q. 休職中に退職を勧められたら、すぐ返事をしないといけませんか?

退職勧奨は会社からのお願いで、応じる義務はありません。その場で答える必要もなく、「療養中なので、書面で内容を示してください。主治医とも相談して返事をします」と伝えて保留できます。応じて合意書に署名した後は話し合いの余地が小さくなるので、署名は先延ばしにします。

Q. 休職中に辞めると、傷病手当金は止まりますか?

退職後も続く場合があります。協会けんぽの説明では、資格喪失の日の前日まで引き続き1年以上の被保険者期間があり、その前日に傷病手当金を受けている、または受けられる状態であれば、退職後も受給できます。出社や就労で「働ける状態」とみなされると要件を欠くおそれがあるため、退職日の動き方は加入先に確かめます。

Q. 休職期間が終わる前に退職を勧められるのは、解雇と同じですか?

同じではありません。勧奨は応じなければ退職にならず、解雇は会社が一方的に辞めさせる手続きです。ただし、休職期間が満了して復職できないときの扱いは就業規則に定めがあることが多いので、規程の文言と、勧奨がその手続きの代わりになっていないかを確かめます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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