転職・次の職場 / 制度解説

ハローワークの転職相談の使い方:失業中・在職中に受けられる就職支援

この記事のもくじ
  1. ハローワークの転職相談で受けられる支援の一覧
  2. ハローワークの始め方:求職申込みと最初の相談
  3. 在職中と離職後でハローワークの使い方はどう違うか
  4. 窓口で伝えること:パワハラが背景にあるときの話し方
  5. 求人票と実際が違うとき:申し出先と、応募前の見方
  6. 民間サービスとの使い分けと、ここから先

ハローワークの転職相談は、無料で、在職中でも求職登録ができ、職員と一緒に求人を探す・応募書類を添削してもらう・模擬面接を受ける・職業訓練の案内を受けるところまで使えます。仕事を辞めていなくても、辞めた後でも、同じ窓口です。違いが出るのは雇用保険の手続きで、これは離職後に住所を管轄するハローワークで行います。この記事では、受けられる支援の一覧、始め方、在職中と離職後の使い分け、窓口で伝える内容を整理します。

ハローワークの転職相談で受けられる支援の一覧

厚生労働省のハローワークインターネットサービスは、窓口のサービスを次のように案内しています。

早見表:ハローワークで受けられる主な支援
支援 中身 向く場面
職業相談 就職活動の進め方、求人の探し方、条件の決め方の相談 何から始めるか決まっていない
求人の提供・紹介 職員が希望条件に合う求人を一緒に探す。応募したい求人が決まれば紹介状を発行する 求人を絞り込みたい
応募書類の添削 履歴書・職務経歴書の書き方の助言と添削 書類に自信がない
面接の準備 面接のマナーや心構えの助言、模擬面接 退職理由の話し方を練習したい
セミナー 就職活動の始め方、書類づくり、面接対策などの各種セミナー 一人で進めるのが不安
職業訓練 ハロートレーニングの案内と受講のあっせん 別の職種に移りたい
雇用保険の手続き 離職後の基本手当の手続き(住所を管轄するハローワーク) 退職後の生活費が心配

窓口の職員は、求人票だけでは分からないことや、本人からは聞きにくいことを、求人事業所に代わりに問い合わせることもあります。応募の日程調整をして紹介状を出すところまで、窓口で進められます。

専門の窓口もあります。ハローワークのよくある質問によると、おおむね35歳未満のフリーターの正規雇用化を支える拠点として、「わかものハローワーク」と「わかもの支援コーナー」があります。子育て中の人にはマザーズハローワークとマザーズコーナー、高齢の求職者には生涯現役支援窓口があり、厚生労働省が設置先の一覧を公開しています。自分が使える窓口は、最寄りのハローワークに電話か窓口で尋ねると確かめられます。地方に戻って探す場合の支援の見方は地方・地元に戻って転職する:Uターンの順番と使える支援の確かめ方にまとめています。

また、ハローワークの中や各都道府県には、無料のキャリアコンサルティングを受けられる場所もあります。内容は無料のキャリア相談:公的なキャリア形成支援の使い方と有料との違いで説明しています。

ハローワークの始め方:求職申込みと最初の相談

求職申込みの方法は2つです。

  1. ハローワークの窓口に出向く:ハローワーク内の端末で求職情報を仮登録してから窓口で手続きするか、紙の求職申込書に記入して窓口で手続きします。
  2. 自宅のパソコンなどから申し込む:ハローワークインターネットサービスで求職者マイページのアカウントを登録し、アカウント登録後14日以内に求職情報を入力します。その後、ハローワークの窓口で職業相談を受けます。

オンラインだけで登録した場合も、求人情報の検索やオンライン自主応募はできます。ただし、マイページの一部の機能は使えません。窓口で職業相談を受けて、利用登録者に切り替えると、紹介や書類の添削などの支援を受けられます。利用登録者にはハローワーク受付票が渡され、それを提示すれば他のハローワークも利用できます。

雇用保険の手続きは、住所を管轄するハローワークに出向く必要があります。受給の流れは失業保険の手続きの流れ:ハローワークでの求職申込みから受給までにあります。

在職中と離職後でハローワークの使い方はどう違うか

どちらの人も窓口と求人は同じです。違いを整理すると次のとおりです。

比べる点 在職中 離職後
求職登録 在職中でも登録できる 登録できる
求人の検索 登録しなくても検索できる。登録した人にだけ事業所名が見える求人がある 同じ
雇用保険の基本手当 離職前なので手続きの対象にならない 住所を管轄するハローワークで手続きする
相談の時間 仕事の合間に行く必要がある 平日の日中に動ける
職業訓練 公共職業訓練(離職者訓練)は離職者が対象。在職中に使える訓練があるかは窓口で聞く 離職者は受講料が無料で、テキスト代などの実費は自己負担。基本手当の受給資格者は、ハローワークの受講指示を受けて訓練を受けると、基本手当を受けながら受講できる

在職中に探すか、辞めてから探すかは、ハローワークの質問集でも、基本的には本人の自由意志によると書かれています。ただ、辞めてから探す場合は、自己都合の離職に給付制限がかかります。離職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月で、過去5年間に2回以上自己都合で離職している場合は3か月です。その間は基本手当が出ないため、生活費の見積もりが先になります。在職中の進め方は在職中の転職の準備リスト:会社に知られずに転職活動を進める方法で扱っています。

求人の探し方は、窓口で職員と探す方法と、ハローワークインターネットサービスで自分で探す方法があります。検索では職種・勤務地・賃金・休日などの条件を組み合わせて、条件を変えながら件数の動きを見ると、求人の数と水準がつかめます。ハローワークは、検索結果が少ないときは条件を見直す、という進め方も示しています。

窓口で伝えること:パワハラが背景にあるときの話し方

窓口では、次の順で話すと、必要な情報が職員に伝わりやすくなります。前の職場の事情を詳しく話すかどうかは、本人が決めて構いません。

  1. 直近の職歴(会社名、期間、担当した業務)
  2. 希望する職種、勤務地、働き方(残業の少なさ、在宅の可否など)
  3. 体調や通院など、働き方に関わる条件(診断名を話す必要はなく、「通院のため週1回は定時で帰れる職場がよい」などの形で足ります)
  4. 前の職場を辞めた理由(話したい範囲だけ)

文例(最初の相談で):「前の職場で上司との関係が原因で退職しました。次は、チームで相談しやすく、残業が月20時間以内の職場で、事務職を中心に探したいです。まず職務経歴書を見ていただけますか。」

文例(体調に制約があるとき):「通院のため、週に1回、午後は休みを取る必要があります。その条件でも応募できる求人を探したいです。」

離職票の離職理由に納得できないときは、ハローワークに相談できます。事実関係を確かめて判定をし直す仕組みがあります。パワハラと離職理由の関係はパワハラで退職したときの失業保険:特定受給資格者になる場合と確かめ方で扱っています。

求人票と実際が違うとき:申し出先と、応募前の見方

ハローワークの求人票と実際の条件が違っていたときの窓口として、「ハローワーク求人ホットライン」があります。担当のハローワークが事実を確認し、会社に是正指導を行います。厚生労働省が例に挙げているのは、次のような場合です。

  • 面接で、求人票より低い賃金を提示された
  • 求人票と違う仕事の内容だった
  • 正社員の求人なのに、非正規雇用の形態だった
  • 求人票にある雇用保険や社会保険に加入していない

応募前に、求人票の賃金(固定残業代の有無)、休日、就業時間、加入保険を確かめておくと、入社後の食い違いを減らせます。次の職場でパワハラを避けるための見分け方はブラック企業の見分け方:求人票で確かめる12項目と危ない書き方と面接でブラック企業の見分け方:逆質問と職場見学で確かめる点にあります。

民間サービスとの使い分けと、ここから先

ハローワークは、地域の求人を幅広く扱い、書類や面接の支援を無料で受けられるのが特長です。民間の転職エージェントは、求人の紹介に加えて、面接の調整などを担当者が進めてくれます。両方を併用して構いません。パワハラのことをどう伝えるかはパワハラ後の転職エージェントの使い方:話す範囲は3段階で決める、全体の進め方はパワハラで転職するときの進め方:在職中に探すか辞めてから探すかで確かめられます。

別の職種に移りたいときは、ハロートレーニングの案内を受けられます。内容と給付は職業訓練(ハロートレーニング)とは:離職後に受けられる訓練と給付にまとめます。

よくある質問

Q. ハローワークの転職相談は、いくらかかりますか?

厚生労働省は、ハローワークの職業相談・職業紹介を無料のサービスとして案内しています。求人の紹介、応募書類の添削、模擬面接、セミナーも、窓口で費用を払う仕組みではありません。ただし、職業訓練のテキスト代など、受講に伴う自己負担が別にかかることがあります。

Q. ハローワークの求人は、ブラック企業が多いのですか?

求人は事業所が出すもので、求人票の内容と実際の条件が違うことはありえます。違いがあったときの申出先として「ハローワーク求人ホットライン」が用意されています。応募前に求人票の項目を読み比べ、面接で条件を口頭と書面で確かめる習慣が、ここでも役に立ちます。

Q. ハローワークで、パワハラが原因で辞めたことを話さないといけませんか?

職業相談で話す内容は、本人が決められます。職歴と希望条件から相談を始めても構いません。話しておくと役立つのは、通院や時短勤務など、働き方に制約があるときと、雇用保険の手続きで離職理由を確かめるときです。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

在職中の転職の準備リスト:会社に知られずに転職活動を進める方法

無料のキャリア相談:公的なキャリア形成支援の使い方と有料との違い

失業保険の手続きの流れ:ハローワークでの求職申込みから受給まで

職業訓練(ハロートレーニング)とは:離職後に受けられる訓練と給付