心と体のつらさ / 悩み整理

仕事を辞めたいほど吐き気がするとき:体のサインと受診先

この記事のもくじ
  1. 出勤前の吐き気は体からのサイン:ストレスと胃腸の関係
  2. 受診先の選び方:まず体を確かめ、続くなら心療内科へ
  3. 医師に見せる症状の記録:時間・場面・食事を残す
  4. 休む連絡と、吐き気で休みが続くときの制度

出勤前に吐き気がする、仕事を辞めたいほど体調が悪くなるときは、体の病気がないかを確かめつつ、ストレスによる体の反応として受診で相談するのが基本です。吐き気が強い日は無理に出勤せず休む連絡をし、症状の出る時間や場面を記録してから、内科か心療内科を受診してください。体のつらさに加えて、消えたい、死にたいと感じるときは、仕事がつらい・限界のときの相談先(電話・LINEの窓口)の24時間の電話を先に使ってください。

出勤前の吐き気は体からのサイン:ストレスと胃腸の関係

ストレスは、気持ちだけでなく体にも出ます。厚生労働省のこころの耳が公開している職場のストレスセルフチェックでは、最近1か月の体の状態として、胃腸の具合が悪い、食欲がない、便秘や下痢をする、めまいがする、動悸や息切れがする、などを質問に入れています。吐き気は、こうした胃腸の反応の一つとして現れることがあります。

こころの耳の「こころの病気 解説」には、ストレスと体の症状が関わる状態がいくつか紹介されています。

  • 心身症:体の病気だが、起こったり長引いたりすることにストレスが関わっているものの総称。胃・十二指腸潰瘍や過敏性大腸炎などが代表例で、体の治療とあわせてストレスへの対処も大切にする。
  • 自律神経失調症:はっきりした体の病気がないのに、自律神経のバランスの乱れから、全身のだるさ、めまい、頭痛、動悸などが出る状態。
  • 過換気症候群:不安から呼吸が速くなりすぎ、手足や唇のしびれ、動悸、めまいなどが起こる。

どれに当たるかを決めるのは医師で、吐き気だけで病名は決まりません。ただ、「出勤する日の朝だけ」「上司に会う前だけ」「休日は平気」というように、症状が仕事と結びついているなら、職場のストレスが関わっている可能性を医師に伝える意味があります。

受診先の選び方:まず体を確かめ、続くなら心療内科へ

吐き気の原因は、ストレスだけとは限りません。胃や腸の病気など、体の病気が隠れていることもあります。受診先は次のように考えると選びやすくなります。

早見表:吐き気が続くときの受診先の選び方
今の状態 受診先の考え方
吐き気が初めて出た、腹痛や発熱もある、吐いてしまう まず内科(消化器の病気がないかを確かめる)
内科で異常がないと言われたが、出勤前の吐き気が続く 精神科・心療内科に相談する。内科の結果も伝える
吐き気に加えて、眠れない、涙が出る、気分が落ち込む 精神科・心療内科か、かかりつけ医に、心と体の両方を相談する
吐き続けて水分がとれない、強い痛みがある その日のうちに医療機関へ

吐き気の出方によって、医師に伝える中身と受診先の分かれ道も変わります。

吐き気の出方 考えられること 受診の分かれ道
朝だけ(出勤前に強く、昼には治まる) 仕事への緊張と結びついた反応の可能性。休日は平気かが手がかり 休日も続くなら内科、平日の朝だけなら心療内科にも相談
食後に出る(胃が重い、胸やけ、げっぷを伴う) 胃や食道の病気が隠れていることがある まず内科・消化器内科で検査を受ける
腹痛や下痢・便秘を伴う 過敏性腸症候群など、腸の働きとストレスが関わる状態もある 内科で体の病気を確かめたうえで、続くなら心療内科
吐き気に動悸や息苦しさ、手足のしびれが重なる 不安が強いときの体の反応もあるが、心臓などの病気との区別が必要 まず内科。しびれや胸の痛みが強いときはその日のうちに医療機関へ

かかりつけの内科があれば、まずそこで相談し、必要に応じて心療内科を紹介してもらう方法もあります。心療内科の初診で伝えることはパワハラで心療内科を受診するとき:初診で伝えることと準備に、体に出る症状の全体を確かめたい人はパワハラによる体調不良のチェック:体に出るサインと受診先にまとめています。上司を思い出すと胸がどきどきする人はパワハラ上司を思い出すと動悸がするときも参考にしてください。

医師に見せる症状の記録:時間・場面・食事を残す

吐き気は、診察の時間には治まっていることが多い症状です。そのため、いつ、どんな場面で出るかの記録が、医師に状態を伝える一番の材料になります。次の項目を1〜2週間、メモ帳やスマートフォンに残してください。

日付 時刻 症状(吐き気・嘔吐・腹痛など) 強さ(1〜5) その時していたこと 食事 出勤した・休んだ
10/20(火) 7:00 吐き気 4 出勤の支度中 朝食を食べられず 出勤
10/18(日) ― なし ― 休日 3食とれた 休日

上の表の中身は書き方の例です。記録を読むときは、次の3点を見ます。

  1. 平日と休日の差:上の例のように平日の朝だけ強く、休日はなしなら、仕事と結びついた症状の手がかりになる。
  2. 強さの高い日に共通する場面:特定の会議、上司と会う日、月曜の朝など、重なる場面を探す。
  3. 食事と体重:朝食を抜く日が続く、食べられず体重が減っているなら、受診を早める目安になる。

このような傾向が見えると、医師も原因を考えやすくなります。この記録は、職場の出来事と体調の変化を後から確かめる資料にもなります。通院・服薬・欠勤の残し方はパワハラによる体調の変化を記録する:通院・服薬・欠勤の残し方で説明しています。

休む連絡と、吐き気で休みが続くときの制度

吐き気が強い朝は、無理に通勤しないでください。電車の中で具合が悪くなると、途中で降りられずにつらい思いをすることがあります。有給休暇の扱い(労働基準法第39条)は、残日数と振り替えられるかを人事に確かめます。

文例:「おはようございます。朝から吐き気が続いているため、本日はお休みをいただき、病院を受診します。受診の結果を見て、明日のことをご連絡します。」

電話・メール・LINE別の文例は体調不良で仕事を休む連絡の例文にあります。休む日が続くようになったら、受診のときに医師へ、仕事を続けられる状態かどうかの意見を聞いてください。医師の判断で休むことになり、会社員が業務外の病気で連続3日の待期を含めて4日以上仕事に就けず、給与が出ない(傷病手当金の額より少ない場合は差額が支給される)場合は、健康保険の傷病手当金を4日目から受け取れる場合があります。条件と計算は休職中の傷病手当金:受け取る条件・金額の計算・期間にまとめています。

吐き気の原因が上司や同僚の言動にあると感じている人は、休む・受診する・相談する順番をパワハラでうつかもと思ったら:心身のサインと受診・休む順番で確かめてください。夜も眠れない人は仕事を辞めたいほど眠れないときを、朝に涙が出る人は仕事を辞めたい・涙が出るときを、会社に行きたくない朝の判断は次の仕事に行きたくない朝のための整理を読んでください。

よくある質問

Q. 吐き気があっても出勤すると治まります。病院に行くほどではないですか?

出勤して治まる日があっても、出勤前だけ吐き気が出る状態が続いているなら、体がストレスに反応しているサインかもしれません。毎朝続く、休日の前夜から始まる、食事がとれず体重が減ってきた、といった場合は受診を考えてください。記録を持っていけば、短い診察でも状態を伝えやすくなります。

Q. 内科で「異常なし」と言われました。気のせいなのでしょうか?

検査で体の病気が見つからなくても、症状が気のせいということにはなりません。こころの耳は、体の病気がないのに自律神経のバランスの乱れから、だるさ、めまい、頭痛、動悸などが出る状態を紹介しています。内科で異常がないと言われたら、そのことも伝えて、精神科・心療内科に相談してください。

Q. 吐き気で休む日が増えて、会社にどう思われるか不安です。

休む日が続くなら、受診して医師の意見をもらい、必要なら診断書をもとに会社と休み方を相談するほうが、一日ずつ欠勤を重ねるより説明しやすくなります。会社に伝える範囲(病名まで伝えるか、誰に伝えるか)は選べます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

仕事を辞めたいほど眠れないとき:不眠が続く場合の受診の目安

仕事を辞めたい・涙が出るとき:心のサインと今日休む方法

パワハラによる体調不良のチェック:体に出るサインと受診先

体調不良で仕事を休む連絡の例文:電話・メール・LINE別に紹介